履歴データ: 競合&キーワード調査ツールで待望のアップデート

著者:
野澤 洋介
11月 16, 2021
26 分 要

競合調査キーワード調査 ツールに対する一つのアップデートによって、SE Rankingのデータ活用に関して様々な新しい機会が開かれます。履歴データを参照できるようになりました。 今後はドメインやキーワードに関する価値ある履歴データを数クリックで把握が可能となり、2020年2月まで遡って前の月のデータを分析できるようになります。

履歴データはあらゆる特定箇所の分析で欠かせない要素の一つです。過去にその分野がどうであったか、どのように発展してきたか、何がそれに影響を与えてきた可能性があるかを把握できます。順番に見ていきましょう。 

履歴データへのアクセス方法

履歴データは競合調査キーワード調査ツール内にあり、使い方はとても簡単です。分析したいドメインやキーワードを入力して国を選択します。URL単位の分析では履歴データは利用できないのでご注意ください。ドロップダウンリストからドメイン (サブドメイン含む)を選択している事を確認しましょう。近い将来に機能改善を行う予定ですのでご心配なく。

競合調査

例えばドメインを分析したとしましょう。標準では、現在の月でオーガニックや有料検索のドメイントラフィックを見る事ができます。今後は—(ドラムロール・プリーズ…)—2020年2月まで遡って前の月のあらゆるドメインのキーワード履歴やオーガニック、有料検索順位を見る事ができます。 

「日付」から月を選択すると、ページ上で利用可能な情報の全てが更新されて選択期間のトラフィックデータが表示されます。注目すべき点としては、前の月のデータと比較した全データの増減が表示されます。例えば2020年8月のデータを選択して見ると、2020年7月のデータと比較されます。

履歴データの活用方法

あなたのプロジェクトで履歴データが役に立つ状況については、いくつかの例をもとに考えてみましょう。 

競合と総合的な特定分野の分析

例えばあなたが競合の検索エンジン戦略の詳細について、彼らが現状のポジションに辿り着く為に行った具体的な手段を把握する為に分析したい場合を想定します。もちろん今月のデータを分析するだけではうまくいきません。

この場合、競合のドメインを競合調査ツールへ入力してオーガニックトラフィック調査セクションへ移動します。2020年6月に急上昇している競合のトラフィックがあります。 

次に画面上部のドロップダウンカレンダーメニューから2020年6月を選択すると、指定した期間のドメインに関するトラフィックデータがページに表示されます。

詳細な分析を行う場合には、このデータは興味をそそられます。順位変化セクションへ移動して必要なキーワードのみ、例えば順位改善したキーワードを把握する為にフィルタを活用します。テーブルのデータを特定の列で、例えば難易度や順位、検索ボリューム、CPC、広告の競合性、トラフィック、コストで並び替える(ソート)事もできます。

この方法でウェブサイトのトラフィックの成長に著しく影響を与えたキーワードを把握する事ができます。

更に、選択した期間に特定のキーワードで掲載されている分析対象ドメインのページを確認する事もできます。ここでは、“maps”というキーワードに関する詳しいデータを分析したいとしましょう。

テーブルのキーワードをクリックするとキーワード調査ツールに転送されます。 このオーガニック結果セクションで、2020年6月の時点の分析キーワードで掲載されている上位100ウェブページを見る事ができます。 

キーワード調査

特定のサイトの成長があった場合に、この特定分野のその他の競合がどうなっていたかを確認するには、競合調査ツールへ戻って分析を続けます。競合機能では、あらゆる競合サイトの活動を更に詳しく分析する事ができます。

現時点では、競合比較セクションに関して現在の月のデータのみが表示されます。ですが、個別に競合の履歴データを閲覧する事はできます。

ページサブドメインセクションに関しては、指定した期間のサイトに対して最も多くのトラフィックを呼び込んだサブドメインやページを把握する事ができます。

有料トラフィック調査セクションを活用すると、あなたの競合の検索広告の運用状況を分析できます。広告履歴を分析する事で、ライバルの検索広告キャンペーン戦略や成果を挙げる為に広告で使用されているコピーを詳しく把握する事ができます。

更に長い期間、例えば1年間でデータを比較するには、各月のデータをエクスポートして、Excelシートにまとめる必要があります。私達は多くのデータを簡単に分析できる新しい方法の開発に一生懸命取り組んでいる最中です。それまでの間、履歴データ機能に関するフィードバックを喜んでお受けしております。そして私達は複雑な概要テーブルを作成する処理を自動化できるAPIを将来的に追加するつもりです。

ここで紹介した方法であらゆる特定分野を分析する事ができます。特にデータが素早く頻繁に変化し、その変動を把握する事が重要な特定分野ではとても便利な機能となるでしょう。
競合調査キーワード調査ツールの履歴データを活用する方法に関してハウツー動画を解説しています。

他にも履歴データ機能がビジネスに与えるメリットについて、あなたのご意見も伺いたいと思っています。コメントにあなたのご意見の共有をお願い致します。本記事の情報もアップデートするつもりです。

新規プロジェクト作成時

別の例として、しばらく公開していた状態ですがあなたにとって新しいウェブサイトに関する施策に着手する際にも履歴データを活用できます。一般的にこのような場合は過去に行った事についてのデータがありませんが、私達の”タイムマシン”が過去に取り組んだ事や行われなかった事に光を照らし、2020年2月以降の前の月の状況を詳しく把握できます。

新しいSEOエキスパートがウェブサイトを担当する際やデジタルエージェンシーが既存のサイトを持つ新しい顧客を担当する際に、このような事が起こり得ます。通常は何が起こったのかを正確に把握できるデータは入手できませんが、SE Rankingなら驚くことなくスムーズに把握できます。ドメインデータの履歴を使用すれば、分析対象ウェブサイトが行ったプロモーション戦略を把握する為に月ごとに時間を遡る事ができます。例えば、過去に取り組んだこと、取り組まなかった事、コンテンツがどのように強化されたか、順位が改善したキーワードグループはどれか、単一または複数のセグメントで下降があったか、Googleが新しいアップデートを実施したのか、それとも手動による対策があったのかどうかなどを把握できます。リストは継続して増えていき、SEOエキスパートやプロジェクトの目標によって今後の推移は変わっていくでしょう。 

被リンクとともに順位変動を分析する事で具体的に洞察する事ができ、分析対象のウェブサイトに関して更に明確なイメージを描く事ができます。この場合私達の 被リンクチェッカー ツールをご利用頂けます。

プロジェクトの総合的な分析を行うには、サイトSEO検査ツールを使用してドメインに対してSEOの技術的な検査を実施する事がとても役に立つ事でしょう。検査を実施する事で、新しいサイトのプロモーションに着手する為に重要なデータを取得する事ができます。

オーガニックSERP履歴

キーワード調査ツールに新しいセクション(オーガニックSERP履歴)が追加されました。 この機能で、検索結果上位100位の範囲で掲載されているウェブサイトに関する2020年2月まで遡った月次の順位変動を分析する事ができます。

新しいセクションの利用を開始するには、はじめにキーワード調査ツールの検索バーに調査対象のキーワードを入力して、地域を選択してください。次に左側のサイドバーでオーガニックSERP履歴セクションへ移動します。ここで分析対象キーワードで検索結果上位5件に掲載されているウェブサイトの順位変動グラフをご覧頂く事ができます。この方法とは別に、下に位置するテーブル内で該当のウェブサイトの隣のチェックマークを付ける事で、手動で上位100位の検索結果からあらゆるウェブサイト順位をグラフに追加する事ができます。こちらの短い動画をご覧ください。

新しいオーガニックSERP履歴セクションが役に立つ点は以下の通りです。

  • キーワードのSERPの全体像を把握し、その当事者となるウェブサイトの安定度合いを調査し、あらゆる期間で競合するウェブサイトの順位変動を追跡する事ができます。
  • 以前の期間でSERPを分析し、上位に掲載されていたウェブサイト、SERPに参入してきた新しいウェブサイト、競争に耐えきれなかったウェブサイト、SERPから完全に脱落してしまったウェブサイトなどその変化の推移を調査します。
  • 検索結果で長い間その順位を維持してきた主要な競合サイトを特定し、さまざまな月のデータを比較して、どのようにトラフィックが配分されているかを調べます。
  • どのウェブサイトがいつの時点で順位が急上昇したかを追跡できます。
  • 複数のウェブサイトを選択して、対象キーワードに関するそれぞれの順位変化を把握できます。
  • 調査対象キーワードに関して、競合サイトのSERP上位掲載に役立ったページを確認できます。

ここまでオーガニックSERP履歴セクションの主要機能を一通りご説明してきましたが、この他にも皆様がご自身で本機能を最大限活用できる方法を見つけていかれる事でしょう。このアップデートが皆様や皆様の顧客のプロジェクト管理にどのように役立つかについて、ご意見を共有頂ければ嬉しいです。

SE Rankingの履歴データの主な価値

  • SE Rankingでプロジェクトを作成していない状態でもドメインやキーワードの履歴データを参照できる
  • オーガニックや検索広告トラフィックの履歴データを取得できる
  • 数秒で履歴データを取得できますが、大きなウェブサイトのドメインの場合は少し長く待つ必要があるかもしれません。この処理については最適化に取り組んでいる最中です。

履歴データ機能に対応するプラン

履歴データは新しい ProBusiness サブスクリプションプランでご利用頂けます。ですが Pro プランのユーザーは、前の月の履歴データのみ利用可能となりますのでご注意ください。Business プランのサブスクリプション購入者はフル機能をご利用頂けます。

この新機能が皆様のお役に立てる事を願いつつ、皆様のご意見を伺う事も楽しみにしています!履歴データ機能をチェックして、コメントをお寄せください。そうすれば私達は更なる改善に取り組む事ができます。

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