ケーススタディ: スマートなキーワード調査で売り上げを1000%までに伸ばした日本のトランクルーム企業の手法

著者:
野澤 洋介
1月 28, 2022
22 分 要

企業概要

–1968年設立のベンチャー企業です。主力事業の一つとしてレンタルストレージサービスを提供しています。神奈川県横浜市に本社を置き、日本全国を対象にサービスを提供しています。

ウェブサイトとオーガニック経由のトラフィックは事業にとって収益を挙げる上で最も重要なソースとなっており、SEOへの投資は担当部門が重要視する主要なマーケティング戦略の一つとなっています。

目標

同社の主力サービスは個人と企業向けにトランクルームを提供する事です。事業を継続していく事で、明らかにビジネス向けのトランクルームレンタルの方が、個人向けの事業よりも収益化するようになりました。レンタルは長期で一括購入されるようになり、これはつまり、収益を予測しやすく、投資計画を立てやすいという事を意味します。

同社の目標としては、個人向けの顧客に集中する事から、ビジネス向けの取引を行う事にシフトする事でした。 

正確な目的は、自身のビジネスの為にトランクルームを購入する投資家との取引件数を年間25件まで伸ばす事でした。  

SEOに関する目標は、ウェブサイトにターゲット顧客(投資家)を集める事でした。 

目標を達成する為の手順: 

  1. 投資家の顧客をターゲットにできるようにキーワードリストを更新 
  • キーワード調査 + 競合調査
  1. ウェブサイトが技術的に健全であることを確認 
  • サイト全体の検査と問題点の修正 
  1. SEOが期待通りの成果を挙げているかを確認
  • 検索順位チェックと分析 

各ステップで実施された事を、より詳しく見ていきましょう。 

1. ウェブサイトのターゲットキーワードのリストを再構築

最初の作業は、ウェブサイトの既存のキーワードリストを再検討する事でした。 

まず初めに、リストには高い検索ボリュームを持つ競争に熾烈なトランザクショナルキーワードが多く含まれていた事が明らかになりました。次に、キーワードとそれらを含むコンテンツの多くは、個人顧客をターゲットとしていました。

新しい注力すべきターゲットへ、アプローチする為に含めるべきキーワードを把握する為、錦屋の担当者は注意深くキーワード調査を開始しました。これはキーワード調査自体と、コンテンツ作成の二つの作業に分ける事ができます。これらの作業を行う為には、競合施策の分析が必要不可欠でした。 

そして、次のように進められました。 

  1. 新規ターゲットキーワードの設定 

まず、投資家をターゲットとするキーワードを収集する必要がありました。重要な対象キーワードを見逃さないように、主要な競合がプロモーションに活用しているキーワードを分析する事から調査を開始しました。

“対象キーワードで上位10位に掲載されている競合ドメインを収集する為に、私達は競合調査ツールを活用しました。そして、各ドメインでトラフィックを集めている主要なキーワードを把握する為に、競合調査ツール上で競合のドメインを一つずつ入力しました。” 

対象ウェブサイトの現在の順位

競合調査ツール経由で対象キーワードに関する競合ウェブサイトのリスト取得。上位10位以内に対象ウェブサイトが表示されていますが、以前はこのキーワードで上位表示されていませんでした。 

錦屋の担当部門ではツールを通して、各競合ドメインのトラフィックやキーワードリスト、最も集客を集めているページ、各ページのターゲットキーワードの情報を把握する事ができました。 

2. インフォメーショナルクエリでキーワードリストを展開 

次のステップで、高い検索ボリュームのトランザクショナルキーワードは、競争が熾烈で上位表示にはより多くの時間が必要とされる事がわかりました。これらのキーワードで上位3位に掲載されている企業は、この分野の大企業で、例えば太陽光投資に関する事業も提供しています。大企業のSEO施策に対する費用と同程度の予算を割くといった選択は錦屋にはなく、とは言っても早急な結果を必要としていました。 

この時点で、担当部門ではインフォメーショナルクエリをキーワードリストに含める必要があると判断しました。これらを収集する為にキーワード調査ツールを活用し、有益な単語を含む関連キーワードやロングテールキーワードを見つけました。

キーワード調査
キーワードサジェスト

次のステップは、トラフィックが期待できるキーワードや、ビジネスに関連した多くのキーワードを収集して、キーワードリストを最終版としてまとめる事でした。 

3. 関連キーワードやロングテールを含むコンテンツを作成 

新しいキーワード戦略施策の最終段階は新しいキーワードリストに最適化したコンテンツを作成する事でした。当然ですが、新しいページを作成する事に加え、既存ページを最適化する作業に時間がかかりました。しかし、努力は報われました。2、3ヶ月後には最初の成果を担当チームが確認しました。 

加えて、注意深いキーワード分析を通して、隠された顧客需要に関する分析結果を発見しています。 

“私達は過去の戦略を変更し、関連キーワードでの上位表示を目的とするキーワードリストに対してインフォメーショナルクエリの追加を試みました。例を一つ挙げると、コインランドリー投資に関するウェブページを作成しています。 コインランドリー投資に興味を持つ人々は、トランクルーム投資にも興味を持つ可能性がある事がわかっています(私達が分析した競合のキーワードリストやページに関するデータを基にしています)。コインランドリー投資ページ専用の新しいページにリンクを設置した事で、トランクルーム投資ページへのトラフィックに繋がり始めるようになりました。”

キーワードの調査により、同社は新しいコンテンツを作成するだけでなく、顧客向けの対象商品群を拡大し、競合他社にとって真似が難しい独自のソリューションを見つけました。 

“オンライン施策は重要ですが、商品は顧客が求めるものであり、顧客の期待を超える事が重要です”

2. 技術的な問題点の修正 

キーワード調査と同様に、同社にとって競争の阻害要因となる技術的な問題がウェブサイトにない事を監視する事は重要でした。 

錦屋の担当部門では頻度は少ないながらも時折SE RankingのサイトSEO検査を使いはじめましたが、現在ではウェブサイトの健全性に関するレポートを定期的に確認しています。 

施策は担当部門独自に取り組んでいて、チーム内にウェブ担当者はいません。その為、稀にプログラムの技術的知識を必要とする問題点の修正にチャレンジしています。しかし、検査レポートで提供される修正ガイドを見る事で、WordPressやHTMLの基本知識を持つチーム内のスタッフによって多くの致命的な問題点を修正する事ができました。その結果、トランクルーム投資のウェブサイトの成果は現在も順調です。 

3. SEOの成果を把握 

キーワード順位取得ツールを使用する事で、自身のウェブサイトの成長に加えて競合サイトの順位変更を把握できるようになりました。

心臓発作を引き起こしそうなGoogleの更新がいくつかあった後、検索順位の確認作業は担当部門の朝のルーティンになりました。 

“私達は毎朝検索順位セクションをチェックしていて、順位変動があった際には検索アルゴリズムによって影響を受けたコンテンツを徹底的に分析し、強み、弱み、独自性を把握する為に競合のコンテンツと比較しています。 そして全ての情報を把握して自身のウェブページの改善に活用しています。

担当部門では、順位取得ツールを使用して、必要なすべての事に対応できる方法で作業を整理しました。例えば、様々な場所を対象とするキーワードをグループ化して個別に順位取得を行っています。また、同社が提供する他のサービスに関連するキーワードも選定しています。これにより企業がターゲットとしているローカル市場ごとの正確な検索順位データを確認できます。 

The rankings table in SE Ranking

パニックを防ぐGoogleアップデートアラート 
“SE Rankingを使用する前は、Googleのアルゴリズム変動が発生して私達の順位に影響があった際には、若干パニックになったことがありました。現在では、SE Rankingの検索順位セクションのノート機能を見てアルゴリズムアップデート発生状況をチェックする事ができます。”

結果と売上 

大口投資家との年間の売上件数は、1、2件から25件まで増えました。1年程で目標を達成しています。

まとめ

錦屋の事例は、新しいコンテンツを作成する為の投資とスマートなキーワード調査、そしてウェブサイトのパフォーマンスを完璧にする事が比較的短期間でどのような結果をもたらしたかを示しています。 

そしてSE RankingはいつでもあなたのSEOアシスタントとして、あなたのウェブサイトと競合に関する詳しいデータをあなたの精神的な健康を保つ為の監視機能とともに提供しています。 

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